カナダ旅行記① 初めてのオーロラ@ホワイトホース
今回の旅の目的は、オーロラのカーテンを観ることと、ついでに立ち寄るバンクーバーでキャピラノ吊橋に行くこと。ホワイトホース 3泊+バンクーバー2泊の5泊7日の旅です。
旅行初日。
まずは伊丹から羽田へ向かい、ラウンジで少し軽食をとってからビジネスクラスでバンクーバーへ向かいました。機内食は思った以上にボリュームがあってメインのお肉も半分くらい残してしまったけど、どれもすごく美味しくて大満足!
窓からの景色を見ていたら、飛行機の影に虹が見えました。
バンクーバーでは乗り継ぎが6時間もあって時間をかなり持て余してしまったけど、エアノースに乗換えて無事ホワイトホースに到着。
ホワイトホースの荷物受け取り台にはカリブーが!
外に出るとマイナス30度の極北の寒さが待ち受けていました。吐く息が白い、とか言うレベルではなくて、ニット帽と口元まで覆っているネックウォーマの間から少し出ている頰とか皮膚が痛くて一瞬で鼻が凍ってしまう感じ。思っていた以上に極北の冬は厳しかったです。
ロッジまで車に揺られること約30分、到着したらすぐにお部屋に夜食のカレーが届けられました。普通ならここで1日目が終了するけど、今回の目的はオーロラ鑑賞。できる時間帯は深夜のみなので、ここからが本番です。
宿泊したロッジでは23:00〜25:30までの間、スタッフさんが常駐するtipiという小さなテントの中で焚火をしながらマシュマロを焼いたり、極北体験をしながらオーロラを待つことができるオプショナルサービスがあったので、とりあえずその極北体験コースを申込み。
初日はお夜食のカレーを食べ、ロッジで借りた分厚い防寒着と手袋、ブーツを装着してtipiに。
先日から滞在をスタートされていた方と共に焚火を囲みながら、たまにtipiの外に出てオーロラを待つ、というオーロラ鑑賞をスタートしました。
スタッフさんに教えてもらった極北の注意点は
・カメラ、携帯は1番外側の上着ポケットにしまうのはNG!寒すぎてすぐにバッテリーがなくなるので必ず内側の服のポケットに入れること
・ホッカイロも外側の衣服や靴下に貼るのはNG!寒すぎて仕事を放棄しちゃうので、内側の層の衣服に貼ること
・皮膚を外にさらすのはNG!痛くて危険なので、とにかくマスクや帽子で覆うこと
・カメラの三脚やドアノブを素手で触るのはNG!くっつくことがあるから必ず手袋をはめ続けること
・女性は普通の化粧をして大丈夫だけど、マスカラをするのは危険!凍った睫毛が固まりごとボロっと落ちることがあるので、マスカラだけは控えること
…などなど。
本当に自分の呼吸した蒸気がすぐに凍って、マスクやネックウォーマー、睫毛はすぐに凍ってしまうし、睫毛で凍った水滴が視界にずっと入り続けてで重みも感じるので、ふとした瞬間にマスカラごと睫毛がゴソっと落ちたりしないか、すごく心配でした。
初日のオーロラは北の方角にある山の上にうっすらと雲のようなものがかかっていて、写真を撮ってみたら緑色に空が光っていて『これがオーロラ?』というレベルのオーロラ。
カメラがなければ、ただの雲にしか見えない自然現象でした。長旅の後のマイナス30℃体験は本当に厳しく、オーダーしていたマシュマロとエルクのソーセージを焚火で焼いて食べて終了。
翌朝。
8時からダイニングで朝食をとり、10時にスタッフさんと待ち合わせして市内観光へ。この時もオーロラ鑑賞同様の防寒着を着て車に乗り込み、ユーコンの看板や歴史的な船など、ちょこちょこと観光地で下車、写真撮影をしながら市内中心部へ。
メインストリートの地図をもらっての自由行動時間には、小さなお土産屋さんやコーヒーショップをめぐり、最後に市内最大のスーパーマーケットに車で移動して、ショッピングを楽しみました。本来なら市内自由行動をしながらスーパーも自分でいくコースらしいけど、『さすがにマイナス30℃の日に徒歩15分くらいかかる場所まで歩いてもらうのは厳しいから』とスタッフさんの取り計らいでスーパーマーケットまでは車で送り届けてもらい、快適な市内観光ができました。
ロッジに戻るとダイニングルームにランチのバーガーが置いてあって、お部屋で食事。本当に、至れり尽くせりでした。
スーパーで買ったスナックを食べたり昼寝をしながらまったりと過ごしました。
日中でもやっぱり気温は低く、外は極寒です。
ダイニングで夕食をとった後も部屋に戻ってベッドでゴロゴロお昼寝をしたりしながら、たまに外に出てオーロラが出てないかチェックして、また戻ってお部屋でゆっくりして…と交互に行き来しながら夜が深まるのを待ちました。23時頃、tipiの営業開始と共に本気のオーロラ鑑賞スタート。この日はスイートポテトを焼いて食べながら、寒さと戦いながら、強い光が出てくれるのをひたすら期待しながら待ちました。
オーロラは初日より少し強めの光が見えましたが、肉眼で見ると山の上にぼんやりかもがかかっているように見える程度。気温はマイナス26℃程度と初日より5℃近く高めだったけど、ずっと外にいると足先も手の指先も冷たくかじかんできて、ギブアップ。
部屋に戻った後も、ダイニングの窓からオーロラが出ないかチェックしながらも諦めて就寝。
ホワイトホース最終日。
この日は外出予定もなく、一日中ロッジ滞在だったので、8時に朝食をとり、ロッジの外に出てちょっと撮影大会をしました。
目の前に広がるのはどこまでも真っ白な雪に覆われた、まさに白銀の世界。
この日の気温はマイナス20℃くらいで初日と比べるとだいぶ寒さがマシだと感じてきました…。マイナ20℃でまだ暖かいかも?と感じるなんて、恐るべし極北の寒さ。
雪だるまを作ってみよう!と張り切ってみたのに、ホワイトホース の雪はサラサラし過ぎて丸くならないし、雪の塊を転がしてみても雪がついてこない!
『これは雪だるま無理やな』と早々に諦め、代わりに雪野原にダイブ!!
分厚い防寒着の下から全身に雪の冷たさがジワジワ伝わってきて、すぐに身体が冷えそうになって起き上がったけど、これも極北ならではの体験。
歩くだけで足が雪に埋もれてしまう、さらふわ雪を楽しみつつ濡れた紙ナプキンをグルグル回して凍らせてみたり、日本では味わえない雪遊びをして、また午後もお昼寝をしながらまったり過ごしました。
ロッジのドアは、内側のドアノブも凍りついていて、素手で触れません。
ガラスも凍っています…でも何か綺麗。
最後の夕食は、サーモンソテー。
食後もお昼寝をしながらたまにオーロラチェックをして、23時頃からtipiで焚火を囲みながらオーロラ待ち。
2日目までより少し幅広く強めの光がでオーロラが見えてきたかと思えばまた薄くなり…という状況だったけど、うっすらとカーテンのようにオーロラが見えて、急にみんなで大興奮!
オーロラの写真を撮りつつ、スタッフさんにオーロラバックの写真を撮ってもらって大騒ぎしている間に『そろそろtipiを締める時間になりましたので…』とスタッフさんから声がかかり、焚火終了。
最終日の夜は徹夜覚悟で粘る!と決めていたので、その後もオーロラが舞う空を見上げ続けながら、身体が冷えたら一旦ロッジに入り、暖かい飲み物を飲んでまた外に出て…をずっと繰り返しました。
そしたら北側の山の上にしか出ていなかったオーロラが、目の前にどんどん広がり、やがてカーテンのようにゆっくりと揺らめきながら動き始めました。肉眼でもハッキリと見えたオーロラのカーテンは本当に壮大で明るくて感動の一言。
普段は足元をペンライトで照らさないと、わずか数段の階段ですら足を踏み外してコケそうになるのに、足元の真っ白な雪も、火を落としたtipiも木々も見えるくらいの明るさ。
この日、ロッジには6人が宿泊していたのに、たまたま一緒にオーロラのカーテンを見る事が
出来たのは3人だけ。一番強い光のカーテンが終わったタイミングで、もう一人が部屋から展望エリアに戻ってきたけど、わずか数分で観れる景色がこんなにも違うんだということを目の当たりにしました。
その後もダイニングの窓から空を覗きつつ、たまに外に出て空を見上げながらオーロラのカーテンを待ち続けたけど、肉眼ではっきり見えるカーテンは出現しませんでした。でも、うっすらと緑色に光るオーロラは出続けていたので名残惜しくて朝の4時半からまでオーロラ鑑賞を続け、一旦部屋に戻ってシャワーを浴びたりパッキングをして出発準備。気付けば6時頃で、もう今更中途半端に寝ても余計に眠いだけだよね…とキッチンにドリンクを淹れにいくついでにダイニングの窓から空を眺めてみたら、まだオーロラが出現していたので、上着を取りに行って少しだけ外へ。ちょっとの時間なら完全防備せずに外に出られるくらい寒さに慣れてきましたが、この夜のホワイトホースの天気は地吹雪(笑)ロッジ上空は快晴で本当に良かった!!
結局、最終日の夜は最後までオーロラを見続けたくなって、ダイニングの椅子に座って空を眺めながら、暖かく飲み物片手にオーロラカーテンの感動の共有会がスタート(笑)
いつのまにか7時が過ぎ、スタッフさんが起きてきて朝食の準備を始めてくださるまで空を眺め続け、7:30頃にオーロラ鑑賞会終了。
大満足のオーロラ体験になりました。
ちなみに、今回宿泊したのはオーロラ鑑賞専用のロッジ。かなり充実していました。
朝ごはん…パンとヨーグルト、マフィン、オムレツ等の軽食
お昼ごはん…オーロラを徹夜でみる人が多いからか、お昼になったらお部屋毎にランチパックが置いてあるので、お部屋に持ち帰って頂きました。
晩ごはん…スタッフさん手作りの晩御飯。お味噌汁もあったりで、美味しかったです。
お部屋
シンプルだけど清潔感があって十分な広さ。
お部屋の窓からも、雪景色が見れます。
ダイニングルーム
北向きにおおきな窓があって、オーロラを一晩中、お部屋からチェックできます。
ダイニングルームの奥にはゆったり座れるソファもあって、ゲストノートには色々な方のオーロラ日記が記載されていました。
キッチン
自由に使えるのですが、3食付きだったので、利用したのは専らホットドリンク。特にオーロラ鑑賞の合間にちょっと戻って暖かい紅茶で身体を内側から温めながら休憩してから、また外に出てオーロラを待つ…等、めちゃくちゃ有難かったです。
tipi
オーロラ鑑賞用のテントで、焚火をしながらオーロラを待ちました。
中はこんな感じ。
ここでは、追加料金でエルクやバッファローのソーセージ、マシュマロ、焼き芋を焚火で焼いてBBQを楽しむ事もできます。
オーロラ鑑賞を目的に作られたロッジだったので、自分たちのペースで自由にいつでもオーロラを観ることができ、本当に充実した滞在ができました。